The UCI Gran Fondo World Championships
ビンタンをきっかけに自転車に対するモチベを戻し、イタリアのvareseで開催されるグランフォンドチャンピオンシップに標準を合わせてきた。
去年の全日本や沖縄までの仕上がりとはいかないまでも、その7、8割くらいまでは走れるレベルまで感触的に戻ったかな。
正直言って世界選手権なんて全く未知数のレースだし、一週間以上休みを取って行くレースなので半分以上は観光みたいなテンションだった。
だからこれといった具体的な目標もなく、自分の力を出し切れれば良い、そんな感じだったかな。
イタリア滞在のことを書き出すと本当にキリがないし、今回はレースのことだけ。
レース当日のCTLは100ちょっと、TSBは10前後。
前日にTSS90強稼いでしまったのと、連日の食べ過ぎのせいか、あまり体は軽くない。というか前日の走りでもパワーが思ったより低い。
この辺りは現地に着いてからの過ごし方が良くなかったかもしれないけど、せっかくのイタリアで羽目を外したことに後悔はない。
前日走ったのはコースの40km地点まで、最初の登りと長い下り、その後の緩めの登り。
このコース試走で噂に聞いていた下りのヤバさを実感する。
色んな人がFBやブログに載せているので細かいことは割愛するが、登りの調子と下りを試走した結論としては今回は先頭にしがみついて何がなんでもついていくことはせずに、安全第一にレースを走りきることを目指すことにした。
と、こんな調子でレース当日を迎えたものだからスタートの並びも最後尾スタート。
レース開始の号砲が鳴ってから数秒しないと前が動かないほど人が多い。
後から知ったけど自分のカテゴリは270人を超えていたみたい。
街中のコーナーや登り返しでインターバルがかかる。序盤はやっぱ速い。
登りに入る前の平坦ではインターバルで脚が売り切れた選手が中切れしまくっている。
まあ後ろでスタートしてるくらいだから仕方ないんだろうけど
ブリッジするのもかなり疲れる。
大集団の最後尾になんとかしがみつき続けるもアクシデント発生。
トンネル内で原因不明の大ブレーキ。
落車ではなかったみたいだけどこれで集団は真っ二つ。
もちろん自分は後ろに取り残された。
ここから前の集団を捕まえるために4人ほどでローテを回してくらいつく。
何とか捕まえるも、最初の登り1km手前。
もう脚がパンパンだった。
登りに入った直後に失速し、集団を見送る。
大失敗だった。苦手な平坦で無理にブリッジしようとせず脚を温存して登りで挽回するのが正解だった。
頭の中では分かっていても、焦りもあって最悪の選択をしてしまった。
気がついても時すでに遅し。
頑張ろうにもSSTを維持するのがやっと。というかそれすら怪しいレベル。
ここはL4程で第2集団くらいでこなすつもりだったけど、もうヘロヘロ。
中盤まで我慢を続け、やっと脚が回復してきて後半からはFTPくらいで登りきった。
昨日の試走でビビりまくっていた下りは、登りでペーサーにさせてもらったベルギー人にその勢いでつかせてもらう。
が、この人は俺より下りが下手くそだった。
でも無理にオーバーテイクはせず、遅いが故に安全に下れると考えてそのままついて行く。
下りきったら次の登りまで少し平坦が続く。
後ろからドッキングしたり前のパックに追いついたりですぐに20人以上の集団ができた。
みんなでかいせいか平坦はパワフル。後ろはとても楽だ。
次の登りは5%ほどで4kmくらいだったかな。最初の登りは7,8%あったからかなり緩めに感じる。
脚が回復したせいか、ペースで登っているのに先頭に出てしまう。
あ、そうか。
そもそもこの集団て最初の登りでメインから遅れた人達の寄せ集めだ。
登りが速いはずがないじゃん。これは脚が合わない集団…
登りきったら数人に減っていた。半分以上ついてこれなかったらしい。
FTP以上は踏んでなかった気がしたが…
その後の短い登りをいくつか挟んで前からこぼれてきた選手を吸収しながら進む。
また20人強のパックが自然と出来上がる。
下りは石畳みや真ん中に穴があったり狭い住宅街を直角に曲がったりするコースレイアウトにビビって抜かされる。平坦ではデカい選手に身を潜め、登りは下りで置いていかれないようにほぼ先頭通過。
あとはほぼこれの繰り返し。
途中80km地点で別カテゴリの先頭集団(20人ほど?)にパスされる。マジか、確か7分差スタートだったのにもう追いつかれたのか…
このカテゴリには日本からだと岩島さんがいたはずだけどJPNジャージは見えない。
この集団に抜かされた拍子にうちのパックは分断される。しかたないので抜かされた集団最後尾についていこうとするも5分で千切れる。速い。
最後の登り前の平坦に出たときには先ほどの集団から千切れた別カテゴリの選手も合わせて30人以上のパックになっていた。
あとはゴール前の登りだけ。
平坦はゆっくりめ。みんな登りに標準合わせてそう。
最後尾では別カテゴリのイタリア人達が退屈そうにペチャクチャ喋ってる。
自分もここまで無事に来れたことに少し安堵。もう危険な下りはない。
そして最後の登り。
最後だしせめてこの集団の頭くらいはとりたいところ。
抜け出したのはオランダ人と最後尾でグダッてた別カテのイタリア人3人衆
全開で踏むも次第に耐えきれず登り終わりのちょい前で力尽きる。
ゴールまで残り1キロラインだった。ここから平坦。
前にも後ろにも誰もいない。いや、後方から5人ほどの集団が。あれはさらに別カテゴリの先頭集団。え、てことはうちのスタートから14分差詰めたのか…
その先頭集団のゴールスプリントを見送ってゴール。
リザルトはカテゴリ別で 130/270位 総合は418/2600くらい。
日本人では9/50。
ぶっちゃけかなり落胆した。
最初のトンネルでの分断後の処理を間違えたことが悔やまれる。
それをきっかけに登りでの失速。脚の合わない集団でのサイクリングで全くレースらしいレースはできなかった。
あまり脚も回っていなかったこともあったけど、それでも序盤にもっと冷静でいられたら…
でも今回のレースはいい経験だった。
海外の、特に欧州の下りを肌で感じる事ができたのは今後に活かせそうだ。
下りも後半は結構慣れてきたし、荒れた路面でも走れる自信、というか度胸がついた。
来年の世界選手権はポーランドらしい。
旅費や仕事の都合もあるので出るかはわからないけど。