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多摩川沿いに住む割と田舎な東京住みのサイクリストのブログ。日々の練習やレースを中心に。

秩父宮杯 エリート6位

イタリアから水曜に帰国して土曜に富士チャレ200のサポートライダー、日曜に宮杯、というハードスケジュール。

 

富士チャレはあいにくの雨で、途中豪雨となり50kmほどで中止。

昼頃には帰路につき、その後整体へ。

 

そして当日。移動疲れというか時差ボケ的なものは多少あるけど整体行ってるし、昨日はペースで50kmしか走ってないので脚は軽い、はず。

当日の天気は曇り。でも後々晴れそうだし、念のためロングボトル2本。

前日消化してないカロリーあるので補給はいらないだろうけどお守りとしてジェル二本準備。

アップは駐車場までの登りを全開で一本。

宮杯は逃げが決まるまでいきなり辛かった記憶があるので、心拍を一度上げておく。

脚がパンパンになり気持ち悪くなる。

どうせ開会式で散々待たされるのでちょうどいいでしょ。

 

サインを済ませて開会式。

案の定長い。んでパレードスタート。

今回のエリートは100人と多目で、メンツはE1入賞常連、JPTチームやら高岡さん、岩島さんなど過去に出た中でも最高に濃い。

イタリアでの調子も良くなかったし、今回は集団で生き残ることを目標にする低い志し。

 

パレードが終わり一度止まってからリアルスタート。

いきなりクリートキャッチ失敗、集団後方まで下がる。

なんだか今日はダメな予感がしてならない。

すぐに1周目の登りに。

 

あれ、全然カチアゲがないぞ。

これはラッキー。そそくさとダンシングでポジションアップ。

下りはヤバい人の後ろだと中切れされるから、知らん人の後ろにつかないポジションに。

特に大きな逃げもないので平坦はテキトーにやり過ごし後方へ。

2周目の登り、これも特にカチアゲなし。

また登りではポジション上げて下りで中切れされそうにないところで下る。

あんまりペースが速くないのか集団は40人以上いたかな。かなり多い。

 

3周目、下りからの2つ目の登りでSCPの福原さんがアタック。

位置的に追える場所だったし、脚に余裕もあったので乗ってみる。

ついてきたのは…  LINKの半澤さん、SCP藤田くん。とても強力な2人。

でも残りの周回をこなすのにはメイン集団にもっと怖い人達がいるし、少ない。

さらに福原さんはすぐに踏みやめちゃった。

うーん、これ以上は無駄足と判断。

やはり集団に戻る。

 

4周目の登り、ここで高岡さんがアタックしたらしい。

先ほどのアタックで集団後方まで下がっていたので全く追えず。

3人の逃げができる。3人だしまだいくらなんでも捕まえられるでしょ、と高を括る。

と、ここから集団のペースが下がる。

どうやら逃げに湾岸の鵜澤さんがいて湾岸チームがローテを乱しているらしい。

ギャップは40秒まで広がり、それから縮まらない。

そのまま5周目が終わり、最終周へ。

 

ここで集団がペースアップ。

有力選手が逃げを捕まえに動いている。

集団後方にいたけどこのペースではポジションを上げられない。

そのままほぼ集団後方で最後の登りに。

集団でかいし、これはまずいかも。

覚悟を決めてアウターから落とさないことを決意。

 

とりあえず集団後方を抜けると前方に岩島さんとアクアタマのゴローさんが抜け出しているのが見える。

逃げていた高岡さんをパスしている。

これは行くしかない。集団から抜けてブリッジ。

 

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下りは岩島さんの番手で入る。

後ろは何人いるか見ていなかった、というか余裕は無かった。

そして最後の登り返し。

自分が先頭に出たところでゴローさんのアタック。キレが良すぎて全くつけない。

岩島さんが追ったところになんとか食らいつく。

ここでこの先頭集団が7人であることを認識。高岡さんまでいる。

 

そして下ってゴールスプリントへ。

ゴール前でゴローさんがいないことに気付く。

という事は俺6位入賞じゃん。

一度でもこんなこと考えると完全に脚が止まった。

そのままスプリントせず6位のままゴール。

 

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なんというか、かなりメンツ的に場違いな順位になってしまい6位で満足してしまった。

レースを走る上では最低だ。最後までちゃんと走らないと。反省。

 

今回は展開に恵まれたし、脚の調子も良かった。

自分から動いたことも良かったけど途中の逃げを捕まえるのが他人任せになったり、肝心なところの見極めが甘かった。

反省点はいくつかあるものの、宮杯で過去最高順位で今年初入賞。しかも格上ばかりのメンバーでかなり嬉しかった。

 

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メカトラでDNSになったり落車して怪我したりと、色々あったけど腐らず練習してきて良かったなあ。

 

今年は沖縄出ないことになったけど最後に大きなレースが残っているので、この調子で最後の追い込みをかけて仕上げていこう。

 

 

 

The UCI Gran Fondo World Championships

ビンタンをきっかけに自転車に対するモチベを戻し、イタリアのvareseで開催されるグランフォンドチャンピオンシップに標準を合わせてきた。

 

去年の全日本や沖縄までの仕上がりとはいかないまでも、その7、8割くらいまでは走れるレベルまで感触的に戻ったかな。

正直言って世界選手権なんて全く未知数のレースだし、一週間以上休みを取って行くレースなので半分以上は観光みたいなテンションだった。

だからこれといった具体的な目標もなく、自分の力を出し切れれば良い、そんな感じだったかな。

 

イタリア滞在のことを書き出すと本当にキリがないし、今回はレースのことだけ。

 

レース当日のCTLは100ちょっと、TSBは10前後。

前日にTSS90強稼いでしまったのと、連日の食べ過ぎのせいか、あまり体は軽くない。というか前日の走りでもパワーが思ったより低い。

この辺りは現地に着いてからの過ごし方が良くなかったかもしれないけど、せっかくのイタリアで羽目を外したことに後悔はない。

前日走ったのはコースの40km地点まで、最初の登りと長い下り、その後の緩めの登り。

このコース試走で噂に聞いていた下りのヤバさを実感する。

色んな人がFBやブログに載せているので細かいことは割愛するが、登りの調子と下りを試走した結論としては今回は先頭にしがみついて何がなんでもついていくことはせずに、安全第一にレースを走りきることを目指すことにした。

 

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と、こんな調子でレース当日を迎えたものだからスタートの並びも最後尾スタート。

レース開始の号砲が鳴ってから数秒しないと前が動かないほど人が多い。

後から知ったけど自分のカテゴリは270人を超えていたみたい。

街中のコーナーや登り返しでインターバルがかかる。序盤はやっぱ速い。

登りに入る前の平坦ではインターバルで脚が売り切れた選手が中切れしまくっている。

まあ後ろでスタートしてるくらいだから仕方ないんだろうけど

ブリッジするのもかなり疲れる。

 

大集団の最後尾になんとかしがみつき続けるもアクシデント発生。

トンネル内で原因不明の大ブレーキ。

落車ではなかったみたいだけどこれで集団は真っ二つ。

もちろん自分は後ろに取り残された。

ここから前の集団を捕まえるために4人ほどでローテを回してくらいつく。

何とか捕まえるも、最初の登り1km手前。

もう脚がパンパンだった。

登りに入った直後に失速し、集団を見送る。

大失敗だった。苦手な平坦で無理にブリッジしようとせず脚を温存して登りで挽回するのが正解だった。

頭の中では分かっていても、焦りもあって最悪の選択をしてしまった。

気がついても時すでに遅し。

頑張ろうにもSSTを維持するのがやっと。というかそれすら怪しいレベル。

ここはL4程で第2集団くらいでこなすつもりだったけど、もうヘロヘロ。

中盤まで我慢を続け、やっと脚が回復してきて後半からはFTPくらいで登りきった。

 

昨日の試走でビビりまくっていた下りは、登りでペーサーにさせてもらったベルギー人にその勢いでつかせてもらう。

が、この人は俺より下りが下手くそだった。

でも無理にオーバーテイクはせず、遅いが故に安全に下れると考えてそのままついて行く。

下りきったら次の登りまで少し平坦が続く。

後ろからドッキングしたり前のパックに追いついたりですぐに20人以上の集団ができた。

みんなでかいせいか平坦はパワフル。後ろはとても楽だ。

次の登りは5%ほどで4kmくらいだったかな。最初の登りは7,8%あったからかなり緩めに感じる。

脚が回復したせいか、ペースで登っているのに先頭に出てしまう。

 

あ、そうか。

そもそもこの集団て最初の登りでメインから遅れた人達の寄せ集めだ。

登りが速いはずがないじゃん。これは脚が合わない集団…

登りきったら数人に減っていた。半分以上ついてこれなかったらしい。

FTP以上は踏んでなかった気がしたが…

 

その後の短い登りをいくつか挟んで前からこぼれてきた選手を吸収しながら進む。

また20人強のパックが自然と出来上がる。

下りは石畳みや真ん中に穴があったり狭い住宅街を直角に曲がったりするコースレイアウトにビビって抜かされる。平坦ではデカい選手に身を潜め、登りは下りで置いていかれないようにほぼ先頭通過。

あとはほぼこれの繰り返し。

 

途中80km地点で別カテゴリの先頭集団(20人ほど?)にパスされる。マジか、確か7分差スタートだったのにもう追いつかれたのか…

このカテゴリには日本からだと岩島さんがいたはずだけどJPNジャージは見えない。

この集団に抜かされた拍子にうちのパックは分断される。しかたないので抜かされた集団最後尾についていこうとするも5分で千切れる。速い。

最後の登り前の平坦に出たときには先ほどの集団から千切れた別カテゴリの選手も合わせて30人以上のパックになっていた。

 

あとはゴール前の登りだけ。

平坦はゆっくりめ。みんな登りに標準合わせてそう。

最後尾では別カテゴリのイタリア人達が退屈そうにペチャクチャ喋ってる。

自分もここまで無事に来れたことに少し安堵。もう危険な下りはない。

 

そして最後の登り。

最後だしせめてこの集団の頭くらいはとりたいところ。

抜け出したのはオランダ人と最後尾でグダッてた別カテのイタリア人3人衆

全開で踏むも次第に耐えきれず登り終わりのちょい前で力尽きる。

ゴールまで残り1キロラインだった。ここから平坦。

 

前にも後ろにも誰もいない。いや、後方から5人ほどの集団が。あれはさらに別カテゴリの先頭集団。え、てことはうちのスタートから14分差詰めたのか…

その先頭集団のゴールスプリントを見送ってゴール。

 

 

リザルトはカテゴリ別で 130/270位  総合は418/2600くらい。

日本人では9/50。

 

ぶっちゃけかなり落胆した。

最初のトンネルでの分断後の処理を間違えたことが悔やまれる。

それをきっかけに登りでの失速。脚の合わない集団でのサイクリングで全くレースらしいレースはできなかった。

あまり脚も回っていなかったこともあったけど、それでも序盤にもっと冷静でいられたら…

 

でも今回のレースはいい経験だった。

海外の、特に欧州の下りを肌で感じる事ができたのは今後に活かせそうだ。

下りも後半は結構慣れてきたし、荒れた路面でも走れる自信、というか度胸がついた。

 

 

来年の世界選手権はポーランドらしい。

旅費や仕事の都合もあるので出るかはわからないけど。

 

 

ツールドビンタン Day3

Dayは2のレースが終わってからホテルのメディカルを受けたり、マッサージを頼んだり、とにかく明日のレースに備えてリカバリーに努める。

 

翌朝、まだ外は暗いが雨音がしっかり聞こえるほどの雨。今回の遠征は雨の装備準備もしてきたから走れないことはないけど昨日に続いて落車のリスクは高まる。

でも心配していた打ち身の痛みもなく、擦過傷だけっぽい。食欲もあるし、危険を感じたら今日のレースは完走目的に切り替えて気楽に走ることに。

元々UCIグランフォンドの対象レースはDay2のみなのでDay3はオマケみたいなもん。

それでも100km以上公道レースさせて貰えるんだから海外まで来た甲斐がある。

 

朝食を済ませてスタート地点へバスで移動。

雨が止んでる。自転車に軽く乗ってみる。動かしても痛みはなさそうだ。

スタート直後、下りから石畳みのロータリー区間があり、雨が止んでも路面はウエットなのでここのセクションは車間を空けて最後尾で入る。

意外にも落車ゼロ。なんだか拍子抜け。

 

ただ、その後のペースアップがキツかった。

朝食を戻しかけながらも序盤も序盤なので集団にしがみつく。

序盤のアップダウンが終わるとペースも落ち着く。やっと楽になれるかと思ったら今度は下からの直角コーナーで落車発生。

ある程度車間があったので難なく回避。というか滑ってコースアウトしたような感じだったのであまり周りを巻き込んでなかったかな。

雨は止んでるとはいえ油断は禁物。

 

その後は特に大きな展開もなく淡々と進む。

40km地点ほどだったかな。かなり大きなひらけた道に出る。

と、ここで他のカテゴリに追いつき、追いつかれ、女子も合わせて四つのカテゴリが混ざった大集団が形成される。

昨日のレースもイエロージャージが3枚いたけど今日は目の前に4枚だ。訳がわからん。

しばらく平坦なので集団は大きくても割と平和に進む。

でもちょっと気になったのは大柄な欧米選手は小柄なアジア系選手をトレインにあまり入れないような傾向があったかな。

まあ、小柄な選手は平坦だしあんまり前に出たがらずにいたから仕方ないかもしれないけど基本的に舐められてんじゃないかな。

 

と、割とどうでもいいことに気がつくくらい平和だった。

70kmほどの地点に来ると、大きな道をそれて車1台分の細い路地に入る。

え、この集団で突っ込むのかよ。これはイヤな予感がする。前に出なくては。

 

細くうねった路地では中切れや落車があちこちで発生。しかも雨がまた降ってきた。

しかも村の道のようで路肩は住民が家から観戦していてカオスな状況に。

ここで中切れや落車巻き込まれは勘弁なので隙を見て前に。

 

先頭付近まで来ると今度は3名ほど?の逃げができた。

この狭いウエット路面ではリスキーだと思い見送り。イエロージャージはメイン集団にいるし。

前方に出ると比較的落ち着いたペースになる。でも後ろはやはり辛いんだろうか。

 

狭い区間も終わると、逃げを追いかけるため集団も活性化。

だけど雨が強くなってきた。このペース、余裕ないぞ。

しかも、雨で視界が悪い。ここは無理しないで集団からドロップして安全に行こうか、と本気で悩む。

悩んでる間にあっという間に最後尾に。

考えた結果、まだ粘って本当にヤバそうだったらドロップしようと決めて集団にしがみつく。

集団を引くほどの元気はないがとりあえず前目に位置。

先頭では何やら言い争いが、どうやらアジア系選手がろくに引かないのに前にいることにイエロージャージがイラついてローテを要求しているみたい。

言葉なんてほとんど聞き取れないのに状況とジェスチャーで分かるもんだなースポーツってすごい。とか考えてた気がする。

 

そして序盤苦しんだアップダウン区間に戻ってきたゴールまではあと15kmなかったかな。

ここを凌げば、メイン集団でいける。

と、イエロージャージがアタック。集団がブリッジ。今度は混走してる別カテゴリの岩島さんがアタック。ごっちゃになってる集団はもちろん追う。

もうピヨピヨ状態。

そしてなんて事ない登り返しで遂に力つきる。

 

この手の短い登り返し、パンチャー向きで得意なはずなのに、集団はまだあんなに残ってるのに、これは屈辱だった。

 

失意のまま走ってると周りから千切れたメンバーで6人程の集団が自然と作られる。

最後までしっかりと走らないと。と切り替えてゴールを目指す。

 

ゴールまであと1kmちょい?

あ、スタートしてすぐに通った石畳みのロータリー区間

これは前で通過しないと。

1列になる。

2番目で入る。

先頭がこける。

回避できず突っ込む。

3番手以降は回避して行ってしまう。

 

あんなに慎重になって巻き込まれたの俺だけかよ。しかも2日連続の落車。ゴールまで1kmくらいだぞ?

 

色々な感情が湧き上がり、目の前で落車した選手に怒鳴ってしまった。

アジア系だけど日本人じゃないみたい。構わず日本語で怒鳴る。怒鳴っても仕方ないんだけど、抑えられない。

 

とりあえず立ち上がり、自転車を起こす。

高速で突っ込んだ訳じゃなかったから体は軽傷。

右側から倒れたから変速がおかしい。ハンガー曲がったかな。でも走らないことはない。あとちょっとだし。

ふらふらと走りゴール。

 

ゴール後はすぐにメディカルに。

とりあえず雑な手当てをしてもらって、アフターパーティの会場に。

ここでMIVROメンバーとも合流。

 

UCI認定のメダルをもらい、食事や記念撮影。

 

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初の海外レース。なんとか目標だった上位25%に入ったけど、2日連続での落車。

レース内容も良いところ全くなし。それもそのはず、体重は沖縄の時より8kg重く、CTLは70台。練習は嘘をつかない。

 

正直、このレースの前まで全く練習できない状態になってしまったので、しばらく競技から離れようと思っていた。世界選手権のチケットが手に入っても行かないつもりでいた。

だけどこのレースを走って、次の目標ができた。

世界選手権だ。イタリアへ行こう。

その為に帰ったら練習だ。とにかく練習だ。

 

というわけで新たなモチベもできたし、内容はともかくラインレースは楽しかったし、リゾート地でリフレッシュできたし、来年もまた来よう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツールドビンタン Day2

Day2のレース。

144kmのラインレース。

コースプロフィールをみると細かなアップダウンがひたすら続いている。

去年走った太田さんから聞いた話では尾根幹がずっと続くようなコースだそうだ。

 

前日までにバイクを預けておき、ホテルからバスでスタート地点まで移動。

スタート地点でバイクを回収。カテゴリごとのスタートで女子の後に18-34のエイジカテゴリは2番目にスタート。

ロングのロードレースなので特段アップはなし。いつものマイプレだけ飲んでおく。

カーボローディングは出来ているし、補給は800kcal分だけ。多いと思ったけど結果的にやっぱり余った。

 

スタート地点での招集は早めにスタンバイし前から3列目くらいだったかな。

まわりは現地のインドネシア系だったり、シンガポール在住の欧米人。オーストラリア勢といったところがメイン。

インドネシアの国歌が流れ、盛大なBGMの中MCが英語でアナウンスして定刻通りスタート。

 

ローリングスタートだし、解除後もペースはそんなに速くない。

と、いうかこのレース、公道を完全にクローズしている訳ではないことに衝撃を受ける。

パトカーが先導してくれているのだけど、対向から普通に車やバイクがくる。

基本的に片側しか使えないのだけど、集団もでかくほとんど2車線使ってる。

対向から来た車やバイクは路肩というか草むらにつっこんで避けてくれている。

カオス過ぎる。。。マジでこの中でレースすんのかよ、と序盤はビビりまくっていたが30分もしたら慣れて、自分も右側使って上がっていきDay1優勝者のイエロージャージ付近までポジションアップ。慣れって怖い。

 

最初の補給ポイントへ差し掛かる。まだ水は余裕あるけど気温を考えると念のため交換しておこうと思い、先頭から2番手くらいまで上がる。

が、集団のスピードが速いのに補給ポイントはほぼ平坦区間。後続もきているし下手に減速できないので40km/hオーバーで突っ込むことに。

案の定、全くボトルが受け取れない。3回くらいボトルを弾き、弾いたボトルが腹にヒットして痛かった。他の人たちも全く受け取れていない。なんでこんなところを補給エリアにしたんだよ。。。

これは次の補給ポイントは何としてもボトルをゲットしなくては30℃超えのレースではヤバすぎると危機感を覚える。

 

レースの展開はインドネシアの若いメンバーで構成されたチームが率先して前を牽いて集団をコントロール。時折欧米勢が飛び出すもいずれも30分以内にメイン集団でキャッチ。集団は30-50人ほどで進む。

いくつかあるスプリントポイントで動きはあるものの、ついていく分には全く問題はない。

ラインレースなのでいくつもの町や村を通り過ぎるが、沿道からの声援がすごい。なんだこの盛り上がりは。日本のレースなんかは地方の山奥か駐車場でクリテしてひっそりとやってるのに。

特に学校前を通ると子供たちからの声援がすごかった。めっちゃテンションが上がる。

パトカーが先導し、対向は道を譲り、通る街全てで声援、初めての体験ばかりでどんどん楽しくなってくる。

 

いやあ、良いレースだなぁなんてのん気な気分でいると女子の先頭集団に追いつく。

50km地点だったかな?そのままの速度差で追い抜くも女子集団はドッキング。

完全にコミッセールも分けることはせずに、完全に混走状態となる。

俺の目の前に女子と男子のイエロージャージが二枚並ぶ。何ともカオスな光景だ。

 

そしてそのままレースは進行するも、いつのまにか人数も絞られてきていた。

が、100km地点ほどまでくると今度は後ろから別のエイジカテゴリ数名が合流してきた。

そのまま追い抜く、と思ったらうちのカテゴリも数名便乗してスピード上げて抜けている。

おいおい、それはダメだろと思うもこれは追うしかない。

レースも残り40kmほど。アタックの頻度も増えてきた。そろそろレースも佳境に差し掛かる。

登りで前に出て後ろを見て人数を確認。まだ30人以上いそう。でも他のカテゴリが混ざってるから正確な人数は分からない。

とりあえずこの集団でしのげば上位25%は固いだろう。最初はとれなかったボトルも次第にとれるようになってきたし、補給も問題ない。

残り20km。ここで事件が起きた。

なんてことない短い登りで、前の選手がハスッたのか大きくよろけて斜行。

そして後ろにいた俺の前輪をスパーンと刈り取る。抗うこともできずそのまま一回転するように落車した。集団内にいた俺は後ろからきた何人かに轢かれる。

 

ヤバい。ここにきて集団から落ちるのはヤバい。

すぐに起き上がって怪我を確認。膝と腕の擦過傷。

機材はチェーン落ちとブラケットが曲がってるくらい。

まだ行ける。すぐに追いかけるんだ。

と、機材を直していたら後ろからコミッセールカーから青年が下りてきて、チェーンをかけるのを手伝ってくれた。さらにリスタート時に背中を走って押してくれた。

これには感動した。何としても追いついてやる。

ロスした時間は1分?2分?

走り続けるも、一向に前は見えず次第にペースも落ちていく。

だめだ。120km走ってここから1人で追い上げは流石に無理があった。

でも、残っていた人数を考えるとまだギリギリ25%の枠は届くかもしれない。

とにかく今は諦めずに走るんだ。それしかない。

 

前から人が落ちてくる。おそらくペースアップがあったのだろう。

まだ脚が残っている人がいればパックを作れる。2人にジェスチャーするも、1人はすぐに千切れる。もう1人は息を吹き返したみたいだ。

と、いうかだんだん力強く踏み始めていき、なんか全くローテができなくなるくらい平坦が速くなっていく。前からさらに落ちてきた選手を吸収するどころかどんどんパスしていく。なんだこの人、なんで千切れてたんだよ。。。

この時がこのレースで一番キツかった。俺が声かけてパックにしたのにこの外国人すげー強い。たまに前に出るも全開に近い。これ明日走れないぞ。。。

でも確実に順位を上げている。あともう少しだ。耐えるんだ。

あまりにツラそうにしているのを見かねたのか、その外国人は俺のゼッケンをみて名前を連呼して励ましてくれた。

何か謎の友情が芽生えそうだ。

 

俺が牽けなくなったときは「先にゴールするのは俺だからな」とか言ってたのに、ゴール1km前まで来ると気が変わったらしく、「一緒にゴールしよう」とか言ってきた。

俺のにあまりの一生懸命さに心変わりしたのだろうか。。。

 

と、いうわけで最後は仲良く二人でゴール。

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写真では擦過傷が隠れているが、ブラケットがひん曲がっているのがよく分かる。

あと笑顔だけどこの直後はメディカルルームでぶっ倒れてた。

擦過傷というより、最後の追い込みと暑さでそうとう消耗していたみたい。

 

そんな甲斐あってリザルトは29/159位だった。何とか25%に入れた。

明日走れるか分からないけどとりあえずブラケットを直し、ゴール後のマッサージサービスと食事をとり、明日のレースに備えておく。

 

ちなみにこの外国人はDay2のみのエントリーだったようだ。だからあの鬼のような牽きをしていたのか。。。

とりあえず死ぬほど疲れたDay2だった。

ツールドビンタン 前日まで

すでに一カ月半も経ってしまったが、思い出せる範囲でレースレポ。

と思ったけど備忘も兼ねてレースまでのことを書いていたら長くなったので前日までの分。

 

九州チャレンジの翌週のレース。九州ではリザルトは残念な結果に終わったものの、後半から脚に余裕ができてレース感も少しはつかめた。

九州チャレンジは練習として本チャンはこっちの世界選手権がかかっているツールドビンタン。これの上位25%に何としても入らねば。

一番不安視している体重は平坦基調(144kmで1600mアップ)でアップダウンが続くビンタンなら集団で行けば何とかなるだろう、というかもう調整する時間なんてないのだけど。

 

初の海外レースだったものの、太田さんらのMIVROメンバーに同行させて頂き、移動やホテルは快適に過ごすことができた。有難い。

九州で良い感じに仕上げていたうちのもう一人のチームメイトは飛行機の日付を間違えてDNS。勿体ないけど仕方ない。その分楽しんでこよう。

 

夜の便で飛行機でシンガポールに渡り、船でインドネシアへ。時差は2時間。ビンタン島はリゾート感満載な常夏な島。というか実際リゾート地だ。こんなところに自転車レースしに来てるなんて本当に変わり者だ。

出発前日は東京は2℃の雪だったのに、現地に着いたら32℃。温度差30℃にかなりやられる。これは沖縄より暑い。今回は暑熱順化するほどの準備はできていなかった。

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シンガポールでは片言英語で何とかなったが、インドネシアでは英語では通じない場合が多かった。スマホを海外で使えるようにしていたのでGoogle翻訳くらい入れておくべきだったと反省。。。 

 

レースは全3日間。Day1がTT、Day2が144kmのRR、Day3が111kmのRR。

今回はDay2とDay3にエントリー。目標はDay2のRRで上位25%。何とも消極的な目標だが今の調子では仕方ない。

去年の沖縄以降、CTLは右肩下がりでレース前日は77と見たこともない低さになっていた。

何とか集団で上手く立ち回って先頭集団にくらいつくしかない。大丈夫、そういうのは慣れてる、と自分に言い聞かせる。

 

ビンタン入りはTTにも出る他メンバーと合わせてDay1の前日から。Day1はTTを観戦したり、エントリーを済ませたり、ホテルのプールでくつろいだり。なんとも贅沢な時間だ。

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明日がレースとか信じられない。すっかりバカンス気分だ。

とりあえずエントリーでもらったチップタグやゼッケンをつけねば。

ここで感心したのがステムに貼って補給ポイントやコースのポイントを簡単に確認できるシールをオフィシャルで用意していたこと。

これにはすごく助かった。日本でもやればいいのに、と思ったけどそんなロングの公道レースなんて数えるほどしかないか。。。

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そういえば今回も飛行機輪行はOS500を使用。

国内ならノートラブルだったけど海外は途中船も挟んだしどうなるか不安だったが、ブラケットがひん曲がってたくらいで変速もホイールも問題なかった。

 

ホテルの食事はバイキング式となっていて種類も豊富。現地のフルーツなんかもあり、カーボローディングとしてついつい食べ過ぎてしまった。

 

レースの日の天気は良さそうだ。

ということでDay2のレポに続く。。。

九州チャレンジ 27位

遠征続きでちょっと日が空いてしまったけど今年初レースのレポ

 

九州チャレンジは3年連続で出場しているレース。

例年比較的穏やかなレース(春のJBCFのようにガチャガチャしてない)だし

登り要素も少ないので結構気に入ってる。

他のレースみたいに殺気立ってる人もいないし、運営や雰囲気もとてもいい。

開幕戦にぴったり。

 

今回のレースの目的は2つ。

翌週本番のレースであるツールドビンタンに向けてレース感をつかんでおくこと。

あとは先頭集団でのゴール(15位以内を目標)。

 

全日本選手権の枠は15位以内なので例年それを目安に。

が、冬場の走り込み・調整が全くうまくいかず体重だけぶくぶく太ってしまっての開幕になってしまった。

まぁ2年前も体調不良が続きながらも展開に恵まれて入賞できた相性が良いレースだからどうにかなるかなと楽天的に。

 

例年通り前日入りし、川又さんらと同行させてもらう。

空港からは車での移動が必須なため毎回助かります。

今回はチーム員のユウタも一緒。練習でもぼちぼち走れてるみたいだし、少なくとも俺よりは上位にいけるだろうなー。

 

レース当日。

毎年エリートのレースは午後からなので午前中はゴロゴロ寝て過ごす。

昼くらいからアップ。といっても軽く。のはずが何か足が重い気が。。。

前日の試走の時に踏みすぎたかな? まーレースが始まれば何とかなる。。。かな。

アップもそこそこにして準備をしていると直前でエリートとU23が混走スタートになることを初めて知る。

えぇ・・・なんで今年に限って・・・ それぞれ50~60人ほどのカテゴリで

一緒になると100人を超える。九州チャレンジのコースは一部かなり狭い谷底を通るので60人ほどなら問題ないけど100人超で走るようなコースじゃない。

これを知ってスタートは前方に位置し、1周目は先頭10番手以内の安全なポジションでやり過ごすことを決める。

 

レーススタート。

やはり集団も大きく速め。でも脚を使って思惑通り先頭10番手以内に。

一番警戒していた狭くなる下りもいい場所でクリア。その後も先頭付近をキープ。

集団がかなり大きいし、昨年はこの場所で2回も落車があったので警戒していたけど何も起こらず。

あとはポイントとなるのは2分ほどの急坂区間。ここも入りは狭いし急坂を過ぎても狭いトンネルに入るのでまだ前をキープしておきたいところ。

入りは良い感じの位置。2分くらいならダンシングで。

と、気持ちとは裏腹に脚がずーんと重い。というかパンパン。

アップの時からちょっと微妙だったけど、前に位置するために脚を使い過ぎてしまった模様。(自分で想定していたより体がついていってない)

 

そしてこの坂の区間で一気に最後尾付近になってしまう。

脚がパンパンだけどここはしがみつかないともうレース終わっちゃう。

って、何とか集団にしがみつくもホームストレート入ったら盛大に中切れが発生している。

でも自分では何もできない。先頭パックが緩むのを祈るのみ。

 

長い平坦区間で何とか先頭集団にドッキング。一命をとりとめた。

が、そのすぐ後に落車発生。自分は無傷だったものの、位置が悪く脚をついてしまう。

落車をよけて前を追うも先頭集団は30秒ほど前に。千切れメンバーで前を追うも前方の集団は30人以上。こちらは10人ほど。。。終わった。。。

 

その周は全開で追うも差は一向に縮まらない。

後で聞いた話だけど、この落車をきっかけにあるチームが先頭をガンガン引き始めていたらしい。。。なぜだ。。。

 

1周しても差は縮まらず、その後は追走ペースも緩み。前から落ちてくる選手を拾ったり、落車で千切れたパックと合流したりして20人以上の大きなパックに。

もうU23と混走だからはっきりとした順位は分からないけど前の集団はどう見ても30人以上はいるので15位内という目標は絶望的。

でもせっかく熊本まできたので練習と割り切って最後まで走る。

 

結果は27位。ユウタは入賞。

反省点。序盤の落車回避のための策が完全に裏目。今の脚と体力を考えると集団後方で落車を見てから回避する方が良かったかもしれない。結局2周目で落車が起こったし。

そしてこれは準備としてだけど、そもそも練習が足りてません。写真を見て自分の体形にドン引き。どこの重量級だよ。そりゃ登れないって。

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まぁ怪我無くレースを完走できただけでも良しとせねば。

本番は来週。と自分に言い聞かせて帰路へ。

 

このレース。日曜弾丸で帰るから帰宅が深夜になって翌日の会社が一番辛かった。

 

セオフェス2時間ソロ2位

沖縄前にエントリーしていたレース。

袖ヶ浦のコースは平坦基調だしエンデューロ自体得意ではないけど2時間なら沖縄後の勢いと同じコースをぐるぐるする単調さも我慢できそうなのでエントリーを決定。

セオフェスは景品もたくさん貰えるらしいのでそれ目当てで。(今年は3回しか入賞してないからたまにはなんか貰いたい)

 

当日の天気は晴れ。しかも連日の寒さに比べて暖かい。風はちょっとあるけどタイツは必要なさそう、というかニーウォーマでいける。インナーは真冬仕様。

2時間なので補給はいらないだろうけど、ドリンクと水を一本ずつ用意。

普段は水だけなんだけど、レース中に飽きて集中力を切らさないように甘いドリンクを。

というのも、2時間ソロはほとんど知り合いがいなく、強豪メンバーは4時間、もしくはチームなのでかなり気が抜けている。

 

スタート前、整列時に玉仙さんと話す。

去年4時間の部で入賞してるし要注意人物。とういうか、他に知っている名前がないレベル。2時間ソロは200人以上いるのになんか新鮮。

玉仙さんと話したところでは強い人が2、3人いるらしい。

 

とりあえず定刻になりレーススタート。

2時間の部がスタートしてから時間差で4時間がスタート。これなら先頭集団が混ざることはない。去年は混ざってめんどくさかったからこれはやりやすい。

スタートから30分ほどは常に前で展開。

序盤はガチャガチャして落車も怖いし、2時間は短いので数人逃げができたら致命的。

でもみんなまだまだ元気で全く逃げが決まらない。

集団も落ち着いたところで真ん中辺りまで下がって休むことに。

そろそろ1時間が経つところで、3人逃げができていた。

って、そのうち1人は後ろの4時間のカテゴリから合流 してきたらしい。

しかもU23でTT2位とってるとか…

カテゴリ混走逃げでよりによってそんなのと一緒に逃げるのなんてアリかよ…

集団はざわつきながら数人でペースを上げて追い始める。自分もローテに入るが全然差が縮まらない。

先頭集団ではなくなってしまったので先導バイクもいなくなり、周回遅れの集団が邪魔で下りのペースが全く上がらない。

そんなこんなでモタモタしているとあっという間に2分差まで開いてしまった。

あちゃー…やっちゃったよ。

もうこうなったらスプリントに切り替えて3位の表彰台狙いに。(情けない)

ここから追走に出る人はいないだろうけど、一応警戒しつつ、また下がって休む。

案の定、それ以降は逃げも出来なかったのでスプリントの準備を開始。

計算としてはあと3周くらいでゴールかなって時間帯から少しずつポジションを上げていき、ラスト1周のアナウンスを確認して10番手以内に位置する。

1周の距離が短いのでいつ誰が飛び出してもいいように準備。

誰も行かない。自分にとってはいい展開。

最終コーナー手前のヘアピンで3番手まで上がる。

最終コーナーに向かってぐんぐん加速。コーナー抜けたたら前に2人。

ホームストレートは追い風なので早めに仕掛ける。

前の選手の加速を利用してスプリント開始。

あ、届くか微妙。

おきなわの悪夢が一瞬よぎるも今度はちゃんとハンドルを投げてさせた。

でも0.1秒差。詰めが甘い。

 

ゴールしてから知ったけどどうやら逃げは1人ドロップしていて、2位争いの集団だったみたい。なので2位ゲット。また2位。

今度は集団スプリントとったけど、他カテゴリと逃げられたし何とも複雑な気持ちに。

 

まあ入賞できたからいっか。

ちなみに賞品はシマノのアクションカムとその他色々。

1位はそれプラスジャイアントのローラーを貰っていた。2時間のカテゴリはこんなもんだけど4時間はミノウラのハイブリッドローラーが賞品だったみたい。いいなぁ。

とりあえず気になってた中身を全部知ることができて満足。

袖ヶ浦は1周が短いから出るなら2時間までだと改めて感じた。

4時間は精神的によろしくない。というか登りがないから飽きるし休めない。

 

次のレースはTCFエンデューロ

久々のチーム戦だし強豪メンバーがゴロゴロいるのでとても楽しみ。

今シーズン最後のレース。

気合い入れていこう。これが終わったら今度こそオフだ。